ADI法
えーでぃーあいほう

説明

偏微分方程式の数値解法で、計算領域の各方向について交互に陰解法を適用する手法。例えば2次元の場であれば、ある時間ステップでは\(x\)方向に陰的(\(y\)方向には陽的)に解き、次のステップでは\(y\)方向を陰的に解くというように交互に実施する。これによって各ステップでは1次元の陰解法で済むため計算量を抑えつつ、多次元問題でも安定性を確保できる。ADI法は熱伝導方程式やナビエ–ストークス方程式のように各方向の計算を分割できる場合に有効で、陰的時間積分の安定化手法の一つとして利用されている。