クランク–ニコルソン法
くらんくにこるそんほう

説明

クランク–ニコルソン法は、時間積分の二階精度の陰解法で、オイラー陽とオイラー陰の中間に当たる手法である。具体的には時間中央の傾きを用いる台形公式を適用し、y^{n+1} = y^n + (Δt/2)[F(y^n) + F(y^{n+1})] と記述される。線形問題に対して無条件安定かつ二階精度であるという優れた性質を持つため、拡散方程式などでよく用いられる。非線形問題では陰解法同様の非線形連立を解く必要があり、Newton 法等で反復解を求めることになる。Crank–Nicolson法は、数値粘性が少ないため振動的解が減衰せずに残る可能性が指摘されており、実際の CFD では若干の陰的拡散を加える修正(例えば θ 法で θ=0.5 からずらす)がされる場合もある。