中心差分
ちゅうしんさぶん

説明

中心差分は、ある点の空間微分を前後の点の値の差で近似する差分スキームで、O(Δx²) の二階精度を持つ。例えば ∂φ/∂x ≈ (φ{i+1} – φ{i-1})/(2 Δx) の形で用いる。中心差分は対流項に直接適用すると数値振動(ギブス現象)が発生することがあり、特に流れ方向に関する情報の選別がないため、陰的な風上項がないと非物理的な振動解を生じうる(ディスパションが無いため)。しかし粘性項や拡散優勢の場では高精度かつシンプルな離散化として有用である。実際の CFD では、中心差分と風上差分をブレンドして安定性と精度を両立させる手法も取られる。