格子ボルツマン法
こうしぼるつまんほう
説明
格子ボルツマン法は、流体を仮想的な粒子集団の統計挙動としてモデル化し、格子点上で粒子の移動と衝突をシミュレートする手法である。基礎となるボルツマン方程式(BGKモデルなど簡略化されたもの)を格子上で離散化したもので、各格子点における粒子分布関数 f_i の進化方程式を解く。例えば単純な LBGK モデルでは f_i(x+c_i Δt, t+Δt) = f_i(x,t) – Δt/τ [f_i – f_i^eq] のような形で計算する。LBM は並列計算に適し、複雑境界条件の扱いも容易な場合がある。高マッハ数や乱流への適用には工夫がいるが、近年はマイクロ流体や多相流への応用も含め注目されている。