スライディングメッシュ
すらいでぃんぐめっしゅ
説明
スライディングメッシュは、異なる回転座標系を持つ格子ブロック同士を境界面でスライドさせて相対運動を表現する手法である。典型例は、回転翼やインペラ周りを巻き込んだ回転格子ブロックと、静止した周囲の固定格子ブロックを設け、その間で非重合(non-conformal)の境界を定義する。時間積分ごとに回転格子は所定の角速度で動き、境界面での隣接セルが時間とともに変化するが、適切な補間を行うことでフラックスのやり取りが可能となる。スライディングメッシュにより、回転機械の羽根の相対運動を時間依存でシミュレーションでき、過渡的な相互干渉や非定常効果(トルク変動、音響発生など)を解析できる。