コルモゴロフ長さスケール
こるもごるふながさすけーる
説明
コルモゴロフ長さスケールは、乱流のエネルギーカスケードにおける最も小さな渦のサイズを表す尺度である。乱流エネルギーは大きな渦から次第に小さな渦へと分配され、最終的に粘性散逸によって熱に転化するが、コルモゴロフの仮説によれば十分小さいスケールでは乱流は普遍的な性質があるとされる。その長さスケールは η = (ν³/ε)^(1/4) で与えられ、ここで ν は運動粘度、ε は乱流エネルギー散逸率である。この η より小さいスケールでは運動エネルギーがほぼ粘性によって消費されるため、DNS では格子サイズが η より十分小さくなければならない。工学的乱流では η は非常に微小で、これが DNS が困難な理由の一つである。