壁面法則・壁関数
へきめんほうそく・へきかんすう
説明
壁面法則(壁関数)は、高レイノルズ数乱流において、壁面近傍の流速や温度の分布を経験的に与える手法である。代表的なものに対数則があり、速度の場合は u^+ = 1/κ ln y^+ + B(κ ≈ 0.41, B ≈ 5)で表される。ここで u^+ = U / u_、y^+ = y u_ / ν はそれぞれ無次元速度および無次元壁距離、u_* = √(τ_w/ρ) は摩擦速度である。壁関数法では、乱流モデルの壁面近傍境界条件としてこの経験則を用いることで、壁直近の極端に細かい格子を置かずに平均的な効果を取り込む。Spalding の壁関数など改良型も存在し、熱伝達の場合も類似の法則が用意されている。