説明

ペクレ数は、対流による輸送と拡散による輸送の相対的な強さを表す無次元数である。熱移動に関するペクレ数は \[Pe = Re \cdot Pr = U L / \alpha\] で定義され、流れの対流による熱輸送と熱拡散（伝導）の比となる。\(Pe\) が大きい場合、流体の移流による輸送が支配的であり、温度場は流れにより大きく引きずられる。逆に \(Pe\) が小さい場合、熱は主に伝導で移動し、対流の影響は小さい。同様に物質拡散に対するペクレ数（\({Pe}_m = Re · Sc\)）も定義され、対流と物質分散のバランスを評価するのに用いられる。