並列計算
へいれつけいさん

説明

並列計算は、大規模な計算を複数のプロセッサや計算機で同時に分担して実行する計算手法であり、CFDでは高解像度・高速計算のため不可欠である。並列化の方法には、計算領域を空間的に分割して各領域を別プロセッサで計算する分散メモリ並列(メッセージ通信型)と、単一メモリ空間内でループをスレッドに分担する共有メモリ並列がある。前者の典型が MPI 並列、後者が OpenMP 並列である。CFDソフトでは、領域分割によるドメインデコポジションを行い、境界面でプロセッサ間の通信を行うことで全体解を統合する。並列計算により、問題サイズ(格子数)の拡大や計算時間の短縮が図れるが、通信オーバーヘッドや負荷不均衡が性能に影響するため、効率的な分割と通信最適化が重要となる。