空力音響
くうりきおんきょう
説明
空力音響解析は、流体の非定常運動によって発生する音(空力騒音)を解析する分野である。典型例として、ジェットエンジンの噴流騒音、車両周りの風切り音、プロペラやファンの回転音などが挙げられる。CFD による空力音響解析では、直接法と間接法の 2 手法がある。直接法ではナビエ–ストークス方程式を高精度で解き、流れ中の圧力変動から音波を直接求める。一方間接法では、まず流体の非定常場を計算し、その結果を音響の波動方程式(Lighthill の音響類似方程式や Ffowcs Williams–Hawkings(FW-H)法)に投入して音場を計算する。間接法は計算コストを節約できるがモデル化が含まれ、直接法は完全だが非常に計算負荷が高い。適用分野に応じて手法が選択される。