キャビテーション
きゃびてーしょん

説明

キャビテーションは、液体が流動中の圧力低下によって部分的に気化し、気泡が発生する現象である。典型的にはポンプやプロペラ、インジェクタノズル内で局所的に圧力が飽和蒸気圧を下回ると液体が沸騰し、小さな気泡(キャビティ)が生成する。これらの気泡は圧力の高い領域へ移動すると急激に潰れ(キャビテーション崩壊)、衝撃圧や騒音、材料の損傷(キャビテーション損傷)を引き起こす。CFDでは、キャビテーションモデル(例:Rayleigh–Plesset 式に基づく気泡成長モデル)を用いて液相と蒸気相の相変化を表現し、液体-蒸気二相流として解析する。キャビテーション解析はポンプ効率評価や空力音響などで重要な役割を担う。