多相流
たそうりゅう

説明

多相流は、異なる相(気体・液体・固体)が混在しながら流動する現象の総称であり、例えば液滴を含む気流、気泡を含む液体流、固体粒子を輸送する気流などが該当する。多相流解析では、各相の運動方程式や相間の相互作用(抗力、熱伝達、質量移動など)をモデル化する必要がある。表現方法として、全ての相を連続体として扱う Euler–Euler モデル、連続相と離散相に分けて扱う Euler–Lagrange モデルが代表的である。多相流では相ごとの体積率(Void Fraction)や界面の追跡が重要で、沸騰や凝縮、粒子衝突と合体など、単相流にはない物理プロセスを考慮する必要がある。