強制対流
きょうせいたいりゅう
説明
強制対流は、ポンプやファン、外力による流れなど、強制的に生じる流動によって熱が輸送される対流の形式である。自然対流(重力による浮力に起因する流れ)に対して、強制対流では流体の運動は外部から与えられ、熱移動は主にこの流れによって担われる。例えば、ヒートシンクにファンで風を当てて冷却する場合や、ポンプで液体を循環させる冷却系は強制対流に当たる。強制対流下では熱伝達係数が一般に高く、効率的な熱除去が可能となる。強制対流の計算にはレイノルズ数やプラントル数を用いた相関式が用いられ、エンジン冷却や空調システムなど多くの工学分野で重要なメカニズムである。