乱流境界層
らんりゅうきょうかいそう

説明

壁面に沿った流れの境界層が乱流状態にある場合の層を指す。乱流境界層では粘性による摩擦に加えて乱流による混合が盛んなため、層流境界層よりも厚く発達し、速度分布は対数則などの経験式で記述される特徴がある。壁面近傍には粘性支配の層から乱流支配の層までサブ層が分かれており、乱流境界層は抗力や熱伝達にも大きな影響を及ぼす。CFDでは壁面近傍の急激な速度勾配を適切に処理する必要があり、細かな格子で直接解像する(wall-resolved解析)か、壁関数法によって境界層効果をモデル化する手法(wall-modeled解析)が用いられる。