ライデンフロスト点
らいでんふろすとてん

説明

ライデンフロスト点は、液滴や液体が加熱面上で蒸発し膜を形成する際の臨界温度を指し、それ以上の温度で液滴が加熱面に触れず浮くように滑る現象(ライデンフロスト効果)が起きる温度である。例えばフライパンを加熱して水滴を垂らす実験では、ある高温以上になると水滴は球状に踊りながら蒸発が遅くなる。これは水滴の下に蒸気膜が形成され、断熱効果を持つためである。ライデンフロスト点は沸騰曲線における最低熱伝達率点(膜沸騰から核沸騰への復帰点)に対応しており、液体によって異なる温度特性を示す。工学的には、液体燃料の噴霧やスプレー冷却において、表面温度がライデンフロスト点を超えると液滴が蒸発せず滑ってしまい冷却効果が低下するため注意が必要である。