モーダル解析
もーだるかいせき

説明

モーダル解析は、構造物や流体系の固有振動モード(モード形状と固有周波数・減衰)を特定する解析手法である。本来、機械構造の振動解析で使われる用語だが、流体においても線形安定性解析やモード分解の文脈で、系が持つ特有のモードを調べる際に用いられる。例えば流体の線形安定性解析では、基本流れに微小な摂動を与え、固有値解析によって成長または減衰する摂動モード(固有モード)を求める。これにより、ケルビン–ヘルムホルツ不安定性のモードや流路内振動のモードを同定できる。また、実験やシミュレーションデータに対してPODやDMDを適用し、抽出されたモードをモーダル解析の結果として解釈することもある。モーダル解析によって、複雑な振動現象の本質が少数のモードとして理解でき、設計や制御に役立つ洞察が得られる。