ポアズイユ流れ
ぽあずいゆながれ
説明
ポアズイユ流れは、粘性流体が管状の容器内を層流で流れるときの速度分布として知られる、管内の定常完全発達流れである。典型的には円管内流れを指し、駆動圧力勾配が一定のもとで、断面内で放物線状の速度プロファイル(入口から十分下流で形成される)を持つ。具体的には、管軸中心が最大速度、壁面で速度ゼロとなる分布で、その形状は半径方向の位置の二次関数となる。ポアズイユ流れの体積流量と圧力損失との関係はハーゲン–ポアズイユの法則で与えられ、流量は圧力勾配に比例し、粘性係数に反比例、管半径の4乗に比例する。これは配管設計や血管内の血液流動解析などで重要な基礎式である。ポアズイユ流れは流体力学の解析解の一つであり、粘性による抵抗やエネルギー損失の概念を理解する上でも典型的な例となっている。