フラッタ
ふらった
説明
フラッタは、航空機の翼やブリッジなど弾性構造物が流体中で空気力と構造の弾性力・慣性力の相互作用によって起こす自励振動(発散的振動)現象である。ある臨界条件で空気力が構造の振動と共鳴し、振動が急激に増幅するため危険な現象とされる。航空機では一定速度以上で翼がねじれ・はね上がりのモードで振動発散する翼面フラッタが知られ、これが発生すると場合によっては構造破壊に至る。タコマナローズ橋崩落は橋桁のフラッタ(空力弾性振動)が原因の一例である。フラッタを防ぐには、設計段階で構造剛性・減衰を高め臨界速度を運用範囲外にするほか、アクティブフラッタ抑制(AFS)の研究も進んでいる。CFDと構造解析の連成(非線形空力弾性解析)によりフラッタ発生条件を予測・対策することが航空宇宙分野では重要である。