ダランベールのパラドックス
だらんべーるのぱらどっくす

説明

非粘性かつ定常な理想流体では、どんな物体に対しても抗力(空気抵抗)が働かないという一見矛盾した理論結果。実際の流体では粘性や乱流があるため抗力が生じるが、このパラドックスは粘性の重要性を示す歴史的発見となっている。CFDにおいても、ナビエ–ストークス方程式から粘性項を除いたオイラー方程式のみで物体まわりの定常流れを解くと抗力がゼロになるので、抗力解析には必ず粘性効果(乱流モデルを含む)の導入が不可欠であることを示唆している。