数値拡散
すうちかくさん

説明

計算上の離散化によって生じる人工的な拡散効果を指し、流れ中の鋭い界面や勾配が実際よりも平滑化されてしまう現象である。一次精度の風上差分など低精度のスキームや粗い格子では数値拡散が大きく、物理的にはシャープな密度変化や速度層が計算上はぼやけて表現されてしまう。数値拡散はCFD結果の精度低下や過剰な減衰を招くため、高次精度スキームの採用や格子細分化によってこれを抑制し、できるだけ実際の流体挙動に近い解を得る必要がある。