ストークス近似
すとーくすきんじ
説明
ストークス近似は、レイノルズ数がきわめて小さい領域で流体運動方程式から慣性項を無視した近似であり、いわゆるクリープ流れ(Stokes流れ)を扱う。具体的にはナビエ–ストークス方程式から非線形の対流項を取り除いたもので、粘性による抵抗が支配的で慣性力の影響が極めて小さい流れ(例えばゆっくり沈降する微小粒子周りの流れなど)に適用される。ストークス近似の結果、運動方程式は線形のストークス方程式となり、解析解や半解析解が得られる場合がある。典型例として、微小な球が粘性流体中を落下する際の抵抗(ストークスの抵抗式)はこの近似によって導かれる。