レベルセット法
れべるせっとほう

説明

レベルセット法は、界面を符号付き距離関数 φ(x) の等値面(レベルセット)として表現し、その移動を解析する方法である。界面 φ=0 を初期に定義し、移流方程式 ∂φ/∂t + u·∇φ = 0 により界面を移動させる。φ>0 と φ<0 で異なる相を表し、φ の符号が界面の内外を示す。VOF法と異なり φ は滑らかな関数であり、界面の曲率 κ や法線の計算が容易に行える利点がある。ただし φ は距離関数性を維持するための再初期化が必要となる。レベルセット法は界面のトポロジー変化(分裂・合体)を自然に扱えるため、液滴の合体・分裂や燃焼の火炎面追跡などで用いられる。