スペクトル法
すぺくとるほう

説明

スペクトル法は、解をフーリエ級数や直交多項式の級数展開によって表現し、高次のモードまで含めて精度良く解を求める手法である。空間の変数を三角関数や Chebyshev 多項式などの基底関数で展開し、対応する係数の方程式を立てて求める。スペクトル法は理論的に極めて高い精度(指数収束性)を示し、十分滑らかな解に対しては少数のモードで高精度を実現できる。主に単純形状領域(矩形や円柱座標系など)に適用され、流体の基礎研究や直接数値計算で用いられることが多い。欠点として、非線形項の計算に全体的なモード間の干渉(エイリアス誤差)処理が必要であり、複雑形状には適用しにくい。