翼後縁から放出されるカルマン渦列のLES

ジューコフスキー翼後縁から放出されるカルマン渦列を対象に 弊社自社開発 CFD ソルバー「Advance/FrontFlow/red」搭載の LES(WALEモデル)を用いて二次元解析した例を紹介します。

計算条件

  • 流体:空気(密度 1.0 kg/m3 | 粘性係数 1.83e-5 Pa·s)
  • 主流速度:10 m/s(解析開始時は無風;開始5秒間で線形的に加速)
  • 翼仕様:迎角 15.8°| 翼弦長 1.07 m | 最大翼厚 0.115 m

メッシャーにはOpenFOAM付属の「snappyHexMesh」を使用し 「流れの三次元構造を捉える必要性」「アスペクト比はできる限り低く抑えるべき」 という観点から、完全な二次元モデル(奥行方向に1層)とするのでは無く、 敢えて奥行き方向にも数要素設けるよう調整しています(プリズム要素挿入率:100%)。

図1:計算格子

電線等に強い風が安定的に吹き付けた際に聞こえる「ピュー」という音は、 一般に「風切り音(エオルス音)」と呼ばれますが、 この音はこのカルマン渦が原因であることが知られています。

図2:総圧分布

計算コスト

  • Cell数:769,645(Point数:1,111,450)
  • 現象時間:12 s(時間刻み:クーラン数1指定)
  • 計算時間:48 h 43 m 17 s(MPI並列数:32)

カテゴリ

航空宇宙
乱流

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