凝縮
ぎょうしゅく
説明
凝縮は、気相(蒸気)が液相へ相変化する現象であり、潜熱の放出を伴う。蒸気が冷却され飽和温度以下になるか、あるいは気液界面で蒸気分圧が飽和圧力より高くなると凝縮が起こる。凝縮には、液体表面上に膜状に凝縮液が形成される膜状凝縮(film condensation)と、液滴が表面に疎に生じる滴状凝縮(dropwise condensation)の2形態があり、後者の方が熱伝達率が高い。凝縮はヒートポンプや蒸気機関、空調システムなどで重要な熱交換過程であり、凝縮熱伝達率はヌセルト数やレイノルズ数などで整理される。例えば水蒸気の凝縮では、多量の潜熱が放出され、凝縮面に熱流束が集中する。凝縮解析では、凝縮液膜の厚さ分布や重力による膜液のドレーン、表面の濡れ性が考慮され、機器の性能計算に活かされる。