フーリエ数
ふーりえすう

説明

フーリエ数は、非定常熱伝導の解析で用いられる無次元数であり、熱拡散による温度変化の時間スケールを表す。フーリエ数は \(\mathrm{Fo} = \alpha t / L^2\) で定義され、\(\alpha\) は熱拡散率、\(t\) は経過時間、\(L\) は代表長さである。フーリエ数が大きいほど、熱が系全体に十分に拡散して温度場が変化したことを意味し、逆にフーリエ数が小さい場合は熱拡散が進んでおらず温度勾配がまだ大きく残っていることを示す。例えば、\(Fo = 1\) 前後になると物体内部まで熱が浸透した目安となる。非定常問題の相似解析や無次元化で、時間を表す指標として重要な役割を果たす。